眠りの森の美女

-・眠りの終焉・-


100年がすぎ、ひとりの王子がこの国を旅してきました。

王子は、いばらのやぶの向こうにお城があってとても美しいお姫さまが眠っている、と話をききました。

けわしいいばらをかきわけ城の中にはいっていくと、台所の火も料理番も女中もすべての人々が眠っていました。

そしてもっともたかい古い塔のところへやってきました。

そこにはいばら姫が横たわって眠っていました。

王子は姫のあまりの美しい姿に驚いて、身をかがめるとキスをしました。

”ずっとあなたのことを夢みていました"

そういってめをさましたお姫さまはにっこりと王子にほほえみかけました。


*窓から光さす薔薇が飾られた部屋。神聖な美しさに満ちています。恋の芽生えが伝わってくるふたりの表情が大好きです。



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参考文献:初版グリム童話集