「そこにいるのは誰だい?」
「おばあさん、お見舞いにきたの。赤ずきんよ。ケーキとぶどう酒をもってきたからあけてくださいな」
「おやまあ、赤ずきんかい。おまえが来るのを楽しみにしていたよ。さあお入り」
しかしその姿がいつもとどこか違う様子だったので赤ずきんは不思議に思ってたずねました。
「それはね、かわいいおまえの声をよく聞くためさ」
「それはね、かわいいおまえの姿がよおく見えるように」
「それはね、かわいいおまえを抱きしめてあげたいから」
「それはね・・・・・・」 *やっぱり赤ずきんといえばこのシーン。 ベッドをのぞくとおばあさんの格好をしたおおかみが待っています。
そばにはちいさな鋏と深紅の布をそえて飾りましょう。
木でできたドアをすうかいノックしました。トントントン。
するといつもよりひくいガラガラした声でおばあさんが返事をしてくれました。
部屋に入って持ってきたお花やお菓子をわたそうとおばあさんの寝ているベッドに近づきました。
「まあ、おばあさん、どうしてそんなにお耳が大きいの」
「まあ、おばあさん、どうしてそんなにおめめが大きいの」
「まあ、おばあさん、どうしてそんなに手も大きいの」
「まあ、おばあさん、どうしてそんなにお口が大きいの」