「まぁ、マリラ!」
アンは手をにぎりあわせました。
「なんてすてきなんでしょう。やっぱり、マリラ、想像力があるじゃないの?
でなければ、どんなにあたしがそれを願っていたかわかるはずないんですもの。
すばらしいわ。おとなになったみたいだわ。
ああ、マリラ、あの、ばらのつぼみの小枝のついたお茶道具を使ってもいい?」
「とんでもない!あれは牧師さんか、後援会の集まりのほかは、使わないことになってるんだよ。
古い茶色の茶道具を使いなさい。だけど、さくらんぼの砂糖漬けの黄色いつぼはあけてもいいよ。
それから、くだもの入りのケーキを切ったり、クッキーや、しょうが入りビスケットも食べていいよ。」
講談社『赤毛のアン』村岡花子訳 P.164より
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物語でおなじみのアンが使いたがっていたばらのつぼみのティーセット。
わたしも憧れていて、ばらの花束にいくつものつぼみがついているものを探しだしました。
アンの家に飾ってあるティーセットにもっとも雰囲気がちかいと思います。
ゴールドのふち、エンボス模様、ばらのデザインに品が感じられます。
ロウレイズというメーカーのもので、今は会社がなくなり製造されていないので大変貴重です。
老後はプリンスエドワード島に移住して、夫と2人でのんびり。
かなわないとは思うけど、赤毛のアンファンなので時々そんな未来を想像してしまいます。
その時はもちろんこのティーセットをもって旅立ちます。
お気に入りのティーセットで大好きな人と過ごすティータイムほど幸せなことはないと思います。
特別な日のためのお茶道具は飾っておくだけで胸がときめきます。
楽しいティータイムが終わったらすぐ洗っていつもピカピカにしておきたいです。
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